2016-12-27

「さよならトロイメライ」メモと思い出話

ネタバレするかもしれないので、本編ご一読のあとご覧ください。

 

 

 

 

長くなりそうなので畳みますね。

 

 

 

 

今回、笠井あゆみ先生に挿絵をお願いいたしました。

この本は、わりと早い段階からコンセプトがあって、
「清廉さと淫靡さの落差を最大限に表現したい」と願っていました。
そう思ったときに真っ先に、そしてどうしてもお願いしたかったのが笠井先生でした。
お引き受けいただいたときの喜びと言ったら大変なもので、
こうして本ができ上がって現物を手にしても、まだ信じがたいほどです。

表紙はとっても清楚な感じを、そして口絵はおもいっきりエロティックに、
というのがリクエストでした。
弓削のモーニングコートと内面の差です。花々の艶やかさとモノクロの対比でもありました。
イラストはもとより、デザインや配置も
私の意図を十分叶えていただいたものとなっていると自負しているのですが、
楽しんでいただけているでしょうか。
また、美しい表紙をめくるとエロスに満ちあふれた作りというのは
大人の楽しみのようにも思っていて、そこも楽しんでいただけると嬉しいです。

それから見開きの挿絵。
もしも願いが叶うのなら
画面いっぱいの笠井先生のイラストで物語に浸りたい、と思ったのです。
流れゆく場面のなかで、しばし時間を忘れてビジュアルの世界を眺めていたい。
これも私の想像を遙かに超える美しさでした。
本当に勇気を出してお願いをしてよかった……!!
叶えてくださった笠井先生には心よりお礼を申し上げます。
笠井先生のファンの方は、私を誉めて……!!

私のお願いごとに常に真摯に耳を傾けてくださる
Holly Novels担当様にも心から御礼申し上げます。
どんなおかしな提案も「まずは聞いてくださる」という姿勢に
どれほどありがたく思っているか伝えがたいほどです。

版元様、出版流通に関わってくださった方々、お取り扱いくださる書店様、
そしてお手に取ってくださった読者さまに最大の感謝を捧げつつ。
蛇足になりそうな情報ですが、
ご一読のあとに、「本」を楽しんでいただける助けとなりますように。
「さよならトロイメライ」をお手に取っていただき本当にありがとうございました。
お気に召していただけますように、制作側一同、心より祈っております。

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